皆様の身の安全を心より祈念しております。
コロナ禍における、医療機関への影響。
特に現在のように重症な患者さんがいる状態であるなら尚更、治療には多くの医療機器が使用されています。人工呼吸器、ECMO、モニタ、輸液管理装置、その他。その動力は、言わずもがな「電力」が必要です。
だから、医療における『停電』は、致命的なのだ。
現在、広い範囲で停電の報道がされています。
バックアップとして各病院、停電時に備えて自家発電装置を備えています。非常電源にも2種あり、「一般非常電源(赤色コンセント)」「瞬時特別非常電源(緑色コンセント)」とそれぞれ特徴が違います。緑色コンセントの瞬時特別は、停電から給電までに要する時間は、0.5秒以内です。ただ、この設備があるのは、ICUかOPルーム位でしょう。通常の病棟などは、一般非常電源と一般電源(各家庭と同じ東電からの電気供給)となります。一般非常電源は、停電から給電まで約40秒かかります。また、容量も最大使用時間の限りもあります。このとき、医療機器にバッテリーが搭載されていないと電源が落ちることとなります。その後、40秒後に復電されても自身で立ち上がってこない機器なんかもあったりします。最近の医療機器は、大体バッテリーを搭載していますが、あくまで非常用なので1時間程度しか持たないものが多いです。
このような状況になった際(停電や地震発生時)、我々臨床工学技士は全病棟の全ての医療機器の動作状況を確認に行かなくてはなりません。精密な医療機器であるが故に、不安定となった電力による影響や揺れによる影響を勘案して、一旦全ての医療機器が正常動作しているのかの確認が必要となるのです。
『多くの医療機器を使用している環境』『容易に確認が困難な感染対策用の密閉空間』『復電の見通しが立たない状況への不安』など。
様々な状況で踏ん張ってくれている医療者へ。
共に頑張りましょう!
と、東京での揺れに驚き、動揺が収まったあとに感じた事を書きました。
コメントを残す